高濃度ビタミンC点滴療法 詳細

なぜ効果があるのか - 高濃度ビタミンCの力 -

ビタミンCには強力な抗酸化作用があり、老化防止や病気予防に重要な役割を果たしていることは早くから知られていました。高濃度ビタミンC点滴療法は、化学者であるライナス・ポーリング博士(ノーベル賞を2度受賞)やエイブラム・ホッファー博士などによって発表されたもので、「静脈内投与による高濃度ビタミンCは、癌細胞(がん細胞)に対して抗癌(がん)作用をもつ」という、ビタミンCの抗癌(がん)作用を科学的に実証した論文でした。

ビタミンCの抗癌(がん)作用ですが、実はビタミンCは糖(グルコース)と類似した構造をしています。糖代謝が旺盛な癌細胞(がん細胞)は類似したビタミンCを積極的に取り込みます。その結果癌細胞(がん細胞)の中で毒性のある過酸化水素を大量に発生させます。しかし、癌細胞(がん細胞)には過酸化水素を消去する酵素のカタラーゼが乏しいので癌細胞(がん細胞)を死滅させるのです。しかもビタミンCは正常細胞を活性化し、悪影響を与えないばかりか、副作用がないために他の抗癌治療(がん治療)と併用することも可能というメリットを持っています。

これは、高濃度(20~30g)のビタミンCを静脈から直接体内に注入することで、抗ウィルス作用やガンの予防効果、全身の若返り効果、更に超高濃度(60g以上)のビタミンC投与では抗癌(がん)作用があるということになります。
ビタミンCは強力な抗酸化作用があることは既に知られていますが、高濃度になると抗癌(がん)作用があるのです。高濃度ビタミンCは癌細胞(がん細胞)にとっては「抗癌(がん)剤」で、正常細胞には「毒性がない」ので理想的な抗癌(がん)剤と言えるのです。

高濃度ビタミンC点滴療法が認知されるまで - ライナス・ポーリング博士とビタミンC -

ビタミンCとガンの関係にいち早く着目し、この療法を確立したのは、生涯2度のノーベル賞を獲得したアメリカのノーベル賞を獲得したアメリカのライナス・ポーリング博士によるものです。ポーリング博士は1960年代後半からビタミンCの持つ効果をテーマとして研究を始め、1970年代に入るとガン抑制と予防効果について確信を持つようになります。そして、1976年に初めてドクターキャメロンと共にビタミンCのガン抑制効果についての臨床結果と論文を発表しました。ところがアメリカの医療機関の中でも権威のあるメイヨークリニックの不完全な検証により、ポーリング博士の説は否定され以後30年にわたり、忘れられることとなりました。

しかし、ポーリング博士の弟子や考えを支持していた研究者達の努力が実り2005年米国科学アカデミー紀要に「ビタミンCは選択的に癌細胞(がん細胞)を殺す」という衝撃的なタイトルと共に、高濃度ビタミンC点滴療法は再デビューを遂げることとなりました。

これ以後アメリカ3大ネットワークであるABCニュースやCBSなどの大手メディアが特番を報道し、FDA(米国食品医薬品局)はCTCA(米国癌治療(がん治療)センター)に対してビタミンCのガンに対する臨床試験を許可させるに至っています。今や全米で一万人の医師が実践する癌治療(がん治療)として認知されています。

点滴によりビタミンCの血中濃度を上げる

先に触れた、メイヨークリニックの不完全な検証とは、ビタミンCを経口から投与した事にあります。ビタミンCは胃や腸からの摂取では血中濃度を急激に上げることは不可能です。高濃度ビタミンC点滴療法とは、血中のビタミンC濃度を抗癌(がん)作用が発揮されるレベルまで引き上げる治療方法なのです。

抗癌治療(がん治療)との併用

高濃度ビタミンC点滴療法は、通常の抗癌(がん)剤とは大きく異なり、副作用がないことが最大の特徴です。その為、化学療法など一般的に医療機関で施される抗癌治療(がん治療)との併用が可能ですし、化学療法による副作用を抑える効果もあります。高濃度ビタミンC点滴療法は、米国ではすでに乳ガン、肺ガン、前立腺ガン、直腸ガン、悪性リンパ腫、大腸ガン、膵臓ガン、膀胱ガン、腎ガン、子宮ガン、卵巣ガンなどへの治療効果が報告されています。

ビタミンCが癌細胞(がん細胞)を殺す高濃度ビタミンC点滴療法についての文献
(1)Chen Q et al: Pharmacologic ascorbic acid concentrations selectively kill cancer cells: action as a pro-drug to deliver hydrogen peroxide to tissues. Proc Natl Acad Sci U S A. 2005; 102(38):13604-9
(2)Padayatty SJ: Intravenously administered vitamin C as cancer therapy: three cases. CMAJ. 2006 March 28; 174(7): 937-942)

ライナス・ポーリング博士略歴
1954年 ノーベル化学賞受賞
1962年 ノーベル平和賞受賞
1960年代後半 ビタミンCとガンの抑制効果に着目
1971年 米国科学アカデミー紀要に論文の掲載を拒否される。
1976年 ドクターキャメロンと連名で論文を発表
1978年 更に臨床を重ね研究を深めた論文を発表
1979年 メイヨークリニックが臨床の結果ポーリング博士の説を否定
1985年 2度の検証によりメイヨークリニック、ビタミンCの抗癌(こうがん)効果を否定
1994年 ポーリング博士逝去
2005年 研究者8名による論文「ビタミンCは選択的にガンを殺す」を米国科学アカデミー紀要に発表